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トップページ >> 熊野古道のみどころ >> >> 春:3月〜5月
熊野古道のみどころ
石畳森林|花
花

春:3月〜5月

3月頃から春の花が一斉に咲き始め、古道沿いもにわかに色鮮やかになります。花と新緑の季節、古道がもっとも美しい季節かもしれません。

モミジイチゴ
モミジイチゴ (紅葉苺 バラ科キチチゴ属 Rubus palmatus var. coptophyllus)
木の高さ2mほどになる落葉低木で、キイチゴの代表的な種類。4月にはかわいらしい白い花を咲かせ、6月にはオレンジ色の美味しい実を付けます。見た目はきれいですが、バラ科だけあって、枝にはトゲがあるので要注意。
熊野古道の山の中ではあまりお目にかかりませんが、道端のちょっとした茂みなどで見かけることがあります。

ムラサキケマン
ムラサキケマン (紫華鬘 ケシ科キケマン属 Corydalis incisa)
湿った草地などに群生する越年草。名前は紫色のケマンソウの意味で、その名の通り、4月〜6月に紅紫〜青紫色の花を茎の先に総状に咲かせます。
熊野古道沿いの草むらでも、暖かくなってきた4月頃には鮮やかな紫色を咲かせて群生しています。

ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ (猩々袴 ユリ科ショウジョウバカマ属 Heloniopsis orientalis)
山野の湿った場所に生える多年草で、4月〜6月に淡紅紫又は白色の花を総状に咲かせます。春の山歩きで出会う花としても有名ですね。
渓流沿いなど湿った場所を探すと見つかるかもしれませんよ。

ウツギ
ウツギ (空木 ユキノシタ科ウツギ属 Deutzia crenata)
山野に生える落葉低木。5月から6月にかけて、古道沿いの茂みで白い花をたくさん咲かせているのが目立ちます。山の中よりも、街中の道沿いにある茂みでよく見かけます。

マルバウツギ
マルバウツギ (丸葉空木 ユキノシタ科ウツギ属 Deutzia scaba)
上記のウツギの仲間で、4月下旬から5月にかけて真っ白な小さい花をたくさん咲かせる落葉低木。ウツギよりも小さな花で、葉っぱにはやや丸みがあることから、名前が付いています。こちらも道端の茂みに咲いているのがよく目にとまります。

サツキ
サツキ (皐月 ツツジ科ツツジ属 Rhododendron indicum)
ツツジの仲間の常緑低木で、他のツツジよりも1月ほど遅く、5月から7月にかけて花を咲かせます。川岸の岩間など厳しい条件でも生育する強い品種で、園芸品種としても多く使われています。
川丈(川端)街道沿いの岩間に多く見られます。

シャガ
シャガ (射干・著莪 アヤメ科アヤメ属 Iris japonica)
アヤメ科には珍しい常緑の多年草で、5月から6月にかけて薄い青紫色の花を咲かせます。民家や寺院の庭でもお馴染みの花ですね。地下茎で繁殖するため、群落を作っているのをよく見かけますが、花自体は一日しかもたずに枯れてしまいます。
熊野古道でも、国道沿いの人工林の縁などに群落をよく見かけます。

セッコク
セッコク (石斛 ラン科セッコク属 Dendrobium moniliforme)
山地の樹上に着生する多年草のランで、園芸品種のデンドロビウムの仲間。5月から6月ころに白〜ピンク色の鮮やかな花を咲かせます。茎に水分を蓄えられる構造で、乾燥に強くなっています。
熊野古道沿いの道端や庭先で見つけられるかもしれません。

セントウソウ
セントウソウ (仙洞草 セリ科セントウソウ属 Chamaele decumbens)
セリ科の中でも最初に花を咲かせる種類で、山地の林内に生える多年草。3月下旬頃から小さな白い花を咲かせます。葉がオウレンによく似ています。名前の由来は、人里離れた仙人の郷(仙洞)に咲くからとか、春先に他の花より先に咲くからという節があります。
熊野古道沿いの人工林でもよく見かける花、春先で花の少ない林の中で白い花が目立ちます。


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