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熊野の世界遺産、美味しいとこ取り巡り
2006/03/03
大吹峠・松本峠と花の窟神社
(
熊野市(旧熊野市、旧紀和町) ) |
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風が冷たいが快晴のこの日、大吹峠・松本峠を歩き、花の窟神社に行くという、世界遺産巡りをした。朝9時に大泊の駐車場に集合して大吹峠の登り口に移動。ここは駐車場とトイレがあり、小公園のようになっている。梅が赤く咲いていてきれいだった。
歩き始めるとすぐに風情のある石畳。石畳というか、大昔からの石が転々と頭を見せている感じ。すぐに新しく敷かれた石畳と、大吹峠の特徴である竹が見えてきた。この石畳と竹林が大吹峠の見所とのことだが、なるほどその通り。カーブがなだらかか急か、上りか下りか、階段状か飛び石か土道に近いかなど、石畳の雰囲気が微妙に違い、両サイドが竹林か片側は植林地か道のすぐ脇に竹林か道幅が広くて少し離れた位置に竹林か、など竹林の状態でも雰囲気が違い、ずーっと歩いていても見飽きることはない。
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峠の途中から小屋らしきものがいくつかあった。水が豊かなので耕作地として活用されていた形跡があり、その道具類をしまっておく小屋だったのだろう。
峠の説明板の裏には背の高い葦が生えている。川が流れているのだ。とてもきれいな水で、人々ののどや田畑を潤し、暮らしを支えてきたのだろう。お地蔵さんはかわいい前掛けをしていて、今でも大切にされていることがよくわかる。
大泊の駅に向かう途中、大泊海岸から鬼が城まで見渡せるところがある。風のない日は、散歩や日向ぼっこに最適な場所だ。
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次は、松本峠。国道沿いの登り口のところに小公園のようになっているところがあり、説明板とそこに敷かれている石で、明治と江戸の石畳の敷き方の特長を解説している。
峠はいきなり急な階段。あっというまに、フゥフゥ・ゼェゼェしてくる。しかし入口の新しい石段を上るとすぐに立派な昔の石段が現れ、その素晴らしさに圧倒される。ここの石段は、二〜三層に重ねて敷いてある他の峠に石畳と違って、何段にも積み上げられて「石垣の階段」のようになっているのだ。実は松本峠は何回か歩く機会があったが、いつも反対から地蔵さんを見て、東屋まで行っては来た道を戻っていたので、この石段を見るのは初めてだった。語り部さんに何ヶ所か特徴的な所で説明してもらった。
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木の根っこが細かく石の上を這っているところがあった。この根っこが石畳を守っているようにも見えた。
また、元は立派な棚田であったとされるところもあった。地元のボランティアの方たちが復元を目指して作業した跡がある。残念ながら断念したらしい、とのこと。う?ん、実に残念。もし復元作業があるなら、ぜひ参加したいと思った。チームを組んで田んぼ一段(一枚)ずつ、開墾したり、伐採した木材で田んぼらしく古道らしい何かを作ったり、イベント的にしてもいいかも、とメンバーで話しながら歩いた。
しばらく行くと、有名な地蔵さん。昔、地域の人がお地蔵さんをこの地に建てたが、それを知らずに早朝出かけた鉄砲打ちが夜中に帰ってくると、朝は何もなかったところに物陰が・・・。思わず発砲すると命中。よく見るとお地蔵さんで、今もそのときの鉄砲の弾跡が足元に残っているのだ。 ここを過ぎると展望台。熊野の町と七里御浜がよく見える絶景ポイントとして有名だ。天気も良く、本当に素晴らしい景色だ。しかし驚いたのは反対の磯崎側。手前に磯崎の海が見えるが、視線を上に移すと山の間からも海が見えるのだ。海が二重に見えて、水平線が山の上に!これはかなり感動した。
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東屋で昼食。みんなで熊野古道薬草弁当を食べた。このお弁当を食べるのは二度目だが、まずパッケージ、次にふたを開けて見た瞬間、食べて味わって、解説を読んで、何度も嬉しい気持ちになれる。
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素敵な石畳と竹林を抜けて峠を降り、今度は紀南ツアーデザインセンターに。元林業家の立派なお家を拝見。釜煎り茶をいただいて、すっかり寛いでしまった。
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最後は花の窟神社。ここは何度も行ったことがあるが、語り部さんや地元の人に話を聞いて、毎回新しい発見がある。今回もご神体にかかる綱のことや、綱をかける松の木の話、ナギの木の葉の話など、知らないことをたくさん教えてもらった。2時半過ぎ、駐車場で解散となった。
※ 今回は、峠の登り口と降り口付近に車を止め、峠のみ歩いて途中の道はほとんど車で移動しました。一般的な駐車場や駅から歩くには、熊野古道ページのコース紹介などを参照してください。
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