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七里御浜に打ち上がった天草 <
しちりみはまにうちあがったてんぐさ > |
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熊野市(旧熊野市、旧紀和町) > |
平成17年7月28日、今年この熊野に台風が来て、大波が七里御浜海岸に打ち寄せたのは台風7号が初めてだ。台風が去り波が穏やかになる頃、浜辺に天草が漂着して浜に1節2節3節と線を描く様に打ち上がっている。
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太古の昔から郷土の人々はこの恩恵を受け、今も受けている。私は昨日もこの天草を拾い、又、今日も朝早くから拾って来た。現在は健康ブームで食物繊維が多いから腸に良いとか、高血圧に良い、又は糖尿病に良いなどの事からお店に行っても買えない程に人気がある。この様な貴重な物が私達郷土の浜に身近にある。
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私の様に50年以上この場所に住んでいると拾いもするのだが、現在の人はその価値を知らない。私達郷土人は、代々受け継がれて来た知識がある。 拾った天草は白くなるまで雨にさらす。白くなったらゴミなどを取り除き、水をナベに入れ、とろけるまで炊き、布で濾(こ)し冷やし固め、トコロテン突きに入る大きさに切り、それを入れ押し突きトコロテンを作った。その上に酢ジョウ油、又は甘ダレを落とし食べている。夏には欠かせない食べ物。 昔ではフノリの原料で現金収入に成っていた。
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この天草はこの辺りでは改訂10m程の所の岩場に生えている。大きな波が立つと、波の力で岩場から削り取られ、海底の下に沈下しているのだが、波が穏やかになると、波が岸に押す力で、岸に打ち上がる。 その様な海藻の中には食べられる海草も多くある。その様な物にアラメ、ヒロメ、トサカコブ、ミル、オニグサなどが有り、珍しい物では、海ホウズキ、海綿などがある。
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50年以前では海藻も多く育っていて、これを隠れ家として多くの魚が育っていたのだったが、近年は浄化されない家庭排水、農業農薬が川から海に流入して海底の磯は、海藻の生えない磯焼けの現象が起こっている。
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私達の豊かさの中で海まで傷付け、海藻も生えなくしていることに私達は考えるテーマを与えられた様に思う。浜に打ち上がった天草が、人間に「人生生き急ぎ過ぎだよ。ゆっくり、ゆったりと生活する方が楽だし、豊かでいられるよ」と話してくれているように見える。
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参考文献 |
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なし |
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その他関連情報 |
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なし |
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