3月15日(土)九木崎原生林と九鬼町を巡るツアーが行われました。 当日は、遠方からの参加者を含む15名が集まりました。主催はエコツアーを実施しているくまの体験企画、案内人は郷土史研究家の野田敦美さんです。 野田さんは昭和31年から41年まで九鬼小学校の教員を務め、また、ご家族が九鬼町出身だそうで、当時の様子や歴史を中心にお話しを聞きました。 九木神社の樹叢は国の天然記念物に指定されています。宮司さんが私たちの到着に合わせ、前日の雨で散乱した落ち葉などを綺麗に掃除して下さっていました。本当にありがとうございます。 魚付保安林として守られてきた九木崎原生林に向かいますが、がけ崩れで道がかなり荒れており、橋も朽ちています。「道を良く知る人が同伴で。少人数で行くのは勧められない」との説明に納得です。 原生林ではヤブツバキが満開!足元や頭上に気をつけながら、岬にある広場に着きました。ここは集落跡だそうで、こんな不便な場所に暮らしていたのかと驚きです。2号ブリ魚見小屋までは草をかき分け進みます。雲ひとつ無い快晴で、熊野灘や須賀利、足下には2号大敷網がはっきりと見えました。 遠見番所・狼煙場跡・常燈場跡までの道はわかりにくく急坂で、目印のテープを頼りに進みます。現在、建物は無く、石組みや墓石のみが残っていました。 町へ戻り、九鬼小学校横から路地に入ると、切石がきれいに敷かれています。熊野古道からは離れていますが、ここにも石の文化が根付いていました。真巌寺で和尚さんから説明を受けた後、「ひょうけんぎょう」という正月行事が行われるニラクラ祭場などへ行き、最後に九鬼名物のとらまき屋さんへ。おさすり形の特注とらまき(!)を食べて解散しました ブリが大漁だった頃の漁獲高や当時の暮らしのお話しから、九鬼はとても豊かだったことがわかりました。海の恵み、自然と暮らしとの関わり、なぜブリが獲れなくなったのかなど、色々考えさせられました。 熊野古道や観光からは外れている九鬼町ですが、文化財の宝庫であり、ブリで栄えた歴史、路地裏の雰囲気も素敵です。活発で明るい九鬼の人々のルーツに触れた旅でした。 お問合せ先 くまの体験企画 内山(電話:090-7865-0771)
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正月行事「ひょうけんぎょう」が行われるのニラクラ祭場にて |
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