11月13日午後6時から紀南病院(野口孝病院長)4階講義室において熊野市消防本部と紀南病院との3回目となる合同勉強会が、消防本部からは救急救命士をはじめ25名の隊員が、紀南病院からは医療技術職、事務職等職種を問わず約30名が自主参加し行われました。 過去、第1回目は救急隊による特定行為について、第二回目はヘリ搬送など傷病者発生地域からの輸送手段について行われましたが、今回は「トリアージ」についてと題し模擬訓練では、参加者全員、実際さならがに緊迫した雰囲気で取り組みました。 まず、同消防本部の篠田救急救命士がスライドを使いトレアージについての周知確認を行い、続いて、観光バス同士による交通事故が発生し、多数のけが人が出たとの消防職員によるトリアージの訓練を披露。引き続き鉄道事故が発生。「大型トラックが踏み切りで立ち往生し、特急列車と衝突。列車は脱線し、客車が数両横転している」との状況下、紀南病院職員との合同演習が行われました。 演習終了後、同院の浦吉俊輔医師が、「紀南地区の救急医療システム向上に向けて今まで色々な意見が出たが、勉強会を重ねるうちに少しずつこの地区の救急に対する意識が変わりつつあるように感じます。自然災害などトリアージ判断とは無縁に越した事はありませんが地域住民の為、職域を問わずこの地における医療関係者の日頃からのモチベーション(意欲の源)が大切。今後とも研鑽に励みましょう」と講評した。尚、トリアージ(triage)とは、地震災害時や大規模事故等の非常時に、短時間に多数の方々がゲガや病気になり、傷病者が殺到するであろうと予測される医療機関の機能(医療スタッフや器材、医薬品など)にも限りがあり、その様な制約された条件下で1人でも多くの傷病者に対して最善の治療を行うため、病気やケガの緊急度や重症度によって治療や後方搬送の優先順位を決めることが必要となり「病気やケガの緊急度や重症度」を判定して「治療や後方搬送の優先順位を決める」ことを指し、鉄道事故や観光バス等による交通事故、当地にあっては起こるであろうと予測される東海、東南海地震発生時の瞬時による大勢の被災傷病者を想定した上で大変重要な対応法で近年、全国的にもその判定訓練が積極的に行われています。消防本部と紀南病院では今後とも定期的に勉強会が行われるとの事。 関連リンク 紀南病院
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熊野市消防本部職員によるバス事故を想定したトリアージ模擬演習 |
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治療する緊急性に振り分け優先順位を決めて、トリアージ・タッグという識別表を傷病者の身体に付ける |
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