7月8日(日)、三重県立熊野古道センター主催による“「あぶり」と「梶賀」を味わうツアー〜漁村のごちそう、いただきます〜”が開催されました。 あぶりとは鯖やイサキ、鯵などの大きさが小さく市場では値が付かない小魚を桜の木のたき火であぶった(いぶった)もので、尾鷲でもこの梶賀地区でしか作られておらずなかなか口にすることができない幻の郷土料理とも言われています。 当日は朝10時に梶賀集落の共同駐車場に定員いっぱいの20名の方が参加。早速、地元のお母さん達が今朝採れたばかりの鯖とイサキの小魚の「あぶり」をしているところに行き作り方を見学、そしてできたての「あぶり」をいただきました。できたての「あぶり」はさすが幻の料理とも呼ばれるべく桜の木の香ばしい香りが魚の味をひきたて干物では味わえない格別のおいしさでした。 ごちそうになったあと鯖やイサキの頭・内臓取りやそれらの竹串刺し体験を行いました。 1時間ぐらいした後、梶賀公民館の吉田主事さんの案内で高台に上り、梶賀集落の始まりとも言われ石切場であった小梶賀を眺めたり梶賀集落と捕鯨の歴史についてレクチャーがあり、その後集落に戻り民家が密集する路地を抜け南北朝時代に梶賀に落ちのびた武士を祀る五輪塔を見学しました。 昼は梶賀公民館でできたての「あぶり」とおにぎりで昼食・休憩をとりました。 午後は梶賀公民館で梶賀集落で毎年、1月の成人の日に行われる鯨を供養する祭りである「ハラソ祭り」について写真等でレクチャーを受け、その後は集落にくり出し平成10年まで開校していた旧梶賀小学校や梶賀の人々の信仰を集める地蔵寺、芝居の桟敷席がある旧公民館など漁業で栄えた梶賀集落の歴史・文化を見て学びました。 幻の料理「あぶり」の味に感動しただけでなくお母さん達のあたたかさや漁業と共に生きてきた梶賀の歴史や文化など漁村を満喫したツアーでした。 ※あぶりについての紹介サイト NHK「産地発!食べ物一直線」 なお梶賀では春先から7月初旬にかけて保存食としてこの「あぶり」をつくりそれを冷凍してお盆のときにお酒のつまみとして帰省客に出すそうです。 なお冷凍した「あぶり」は自然解凍した方がよく電子レンジ等で温めると風味が落ちるそうです。 なんとも梶賀のお盆がうらやましい(^_^;
※熊野古道センターイベントレポート
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梶賀集落の高台にある旧梶賀小学校の校舎まで石段を登る参加者 |
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旧梶賀公民館はかつてはよく旅芝居が一週間程度、講演したところでステージだけでなく桟敷席が設けられている |
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