2月7日紀北町紀伊長島区の東長島公民館で中村文昭さん(クロフネカンパニー代表)による「人の出会いを商いに活かす!!」の講習会が行なわれました。 地元の商店主ら100名を超える参加者が集まり、急遽、会場のスペースを倍に広げる盛況ぶりでした。 講師の中村さんは、旧宮川村生まれで、伊勢の高等学校を卒業後上京、焼き鳥屋で偶然出会った人から「まず、最初に何のために生きるのか?何のために仕事をするのか?」、「お金には入り口と出口がある、出口を真剣に考えろ!」と言われて自分の人生にスイッチが入ったと言う。 この人に弟子入りし、果物と野菜の行商を続けながら人生について多くを学んだ。 人生には、3つのパターンがあり、一つは“勤め人の人生”で会社勤め。この場合は少しでもいい大学を出た方が良い。二つ目は“職人の人生”で、職人は、手に職をつける。師匠を見つけ一流の職人になり、「あなたでなければ!」と言われる人になる。三つ目は“社長の人生”でほんの少しの勇気と人間力が必要で、「バカだからこそ命を懸ける魅力がある」人間になる。「素直な心と謙虚な気持ち」が必要と教えられた。 行商軍団の4つのルールとして、一つは「0.2秒で返事をする。」、2つめのルールは「頼まれ事は試されている」として、相手の期待の半分の時間、倍の量で答える。3つめのルールは「できない理由を言うな」で「でもさぁ〜」は絶対に言わない。4つめのルールは「今できることをうやれ」、「多くを望む前に、今を切り詰めろ」と身体を持って教え込まれたそうだ。 その後行商軍団を卒業、地元三重に帰り伊勢市でレストランやウエディング事業を展開し、講演会も頼まれたら断らないため年間300件を越える。 また最近では、日本の食料不足を憂い農業をはじめられたそうで、その経緯として、日本は食料自給率低く28%、残りは外貨を稼いだお金で買って来ている。 北朝鮮でさえ78%あるがお金がないから残り22%が買えなく食料不足になっているだけ。 お年寄りの百姓が減るとますます、食糧自給率が悪くなる。 そこで日本の社会問題となっている、競争が苦手なニートやひきこもりを集めて北海道と沖縄で 農業をやって無農薬で野菜を作る。“メイドインひきこもり”として販売し、将来の日本を救うという。 社会現象については、日本は今、団塊の世代が退職し、高齢化が深刻な問題となっているが、この後30から40年が経って、この団塊の世代がいなくなれば、日本の人口が激減し、現在の2/3の8000万人くらいに減る、そうすると競争どころではなくなり、すべて淘汰されていく。 しかし、目を世界に向けると、地球レベルでは、人口は1.5倍に膨れあがり63億から90億人になる。 温暖化、異常気象、金魚鉢に金魚を入れすぎ状態。このままでは、日本は裸の王様になってしまうと言う。 また環境問題について、日本は飲食店へいくとみんな箸を割っている。 同じ箸を使う文化である、中国や韓国ではすでに箸を洗って使っている。割り箸を使っているのは日本人だけ。 箸も昔は内需拡大で国内で作っていたが、今は中国から96%輸入している。そのお陰で年間250億本、1日に3000本の白樺の木が切られている。 だから常にお箸を布でくるみ“Myお箸”として持ち歩いている。箸を持って歩くことくらい今日からでもできる。 など、中村さんの話しは内容的には、キツかったり、厳しかったりするのだが、直接聴衆に訴えるのではなく、自分が師匠に言われた体験談をユーモラスに話すことから、聞き手に嫌がられることなく素直に受け入れられ人を惹き付けていた。 中村さんの講習会をきっかけに、少し穀物自給率とエネルギー自給率について調べて見ましたので、参考までにご覧下さい。 【穀物自給率】 ● 日本… 28%(72%はお金で外国から買っている) ● 北朝鮮… 78%(22%足らないし、買うお金がないから食料危機になっている) ちなみに、 ● インド… 91% ● 中国… 101% ● ドイツ… 111% ● アメリカ… 119% ● フランス… 189% ● オーストラリア… 198%(全国民が食べても、同量が残る。) 【エネルギー自給率】 ● 日本… 4%(96%はお金で外国から買っている) ● アメリカ… 75% ● インド… 82% ● 中国… 100% ● イギリス… 111% ● デンマーク… 137% ● ロシア… 160% ● オーストラリア… 217%(必要量の倍のエネルギーが余っている) 100年前の日本は食べ物もエネルギーも自給自足でまかなっていた。 生活を急には変えられないだろうが何か方法はあると思う。
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会場で販売されていた、ニートやひきこもりが作ったという箸袋 |
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