江戸時代から始まったと言われる豊漁と海上安全を祈願する、引本神社の秋の例大祭『関船祭り』がおこなわれました。 熊野灘の海賊を取り締まったと言われる関船を担ぐところからこの名前がついたとされているこの祭りは、 白装束に身を清めた男衆約40人が、区内を勇壮に練り歩く海の男の祭りです。 この日は、秋晴れに恵まれ穏やかな天気の中、関船を子供たちも引っぱりながら、引本浦を練り歩きます。この時は関船は台車に乗った状態で引かれていきますが、祭りの終わりに差しかかり、引本神社の手前から男衆に担がれ運ばれます。神社手前の通りでは、関船を担いで進行方向にかけ、そして戻るようにかけ、祭りが盛り上がります。 引本神社の入口まで来ると(午後3時頃)、そこには短いながらも急な坂があり、その手前で少し休憩。そして一気に神社の境内へと流れ込みます。 そしてかけ声をかけながら、関船を半回転、逆に半回転、そして両方向から上げ下げをおこない関船を激しく揺らします。 それを数回繰り返すうちに、担ぎ手の男衆もかなり疲れ汗びっしょりになっていました。 見守る観客から大きな声援と拍手が鳴り関船を神社の中心に置き、最後はその上から餅まきです。 回りを囲んでいた観客も関船の回りに集まり、餅まきが始まると競って餅をひらっていました。 関船が回る最中に、何カ所か止まる所があります。そこに来ると生まれて間もない子どもや、小さな子どもが担がれ関船に上げられ、関船の上に祀られている神様にお参りをしていました。力強さとほのぼのとした優しさと、そんな両面を感じさせるお祭りでした。
動画のURL:http://kumadoco.net/movie/detail.cgi?no=198
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