9日(日)午後から、平成18年度熊野古道協働会議が開催されましたが、それに先立って午前中、尾鷲市向井に建設中の熊野古道センター視察が実施されました。 まず別室で、敷地面積や使用されている材や工法について、担当者から資料や模型を使って説明がありました。大量の尾鷲ヒノキは、どこの山主さんからどれだけ納入されたものか、三重県がきちんと記録を取っていること、それを展示の一部に活用する予定であることなどが説明されました。一般に流通しているサイズの柱状の材を壁や梁に使うにあたって、ゆがみやたわみ防止のため外からは見えないようにリングとボルトで接合しており、参加者からは、木と金属の膨張率の違いによる変形を心配する声も聞かれましたが、計算上と実験結果でほぼ同じ結果が出ていることも報告されました。また、100%尾鷲ヒノキではなく、外材が使われる部分や、屋根や天井部分には木目の美しい熊野杉が使用されることも説明されました。 太陽の位置と庇の長さや窓の開閉によって、空調の使用が不要に近いほど省エネに工夫がされていることも、別の担当者から説明がありました(もちろん空調設備は完備です)。 その後、実際に建物の中を見学しました。完成後は期間や時間を限定して、山の中に浮かび上がる建物をライトアップする計画もあるそうです。古道センターからも海や山を望むことができ、敷地内に樹木を植え石畳を敷いて峠を再現する計画もあるそうです。 視察終了後、希望者は敷地に隣接する村嶋不動滝も見学しました。
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中は釘や接着剤ではなく、こんなリングとボルトで接合されている |
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この日は霧の立ち上る曇り空でしたが、晴れたら緑の山・青い海が見えます |
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