6月23日、尾鷲高校定時制でコミュニケーション講座が実施された。 講師は清水諭史氏。清水氏は東京出身で、2年前から尾鷲市内のくろだ薬局に薬剤師として勤務している。言葉や考え方の違いなどでコミュニケーションに苦労した経験を持ち、朝のあいさつ一つで、その日一日の気分はもちろん、相手とのコミュニケーションがその後の仕事に与える影響など、自らの経験をもとに約1時間の講演をおこなった。 31歳の氏も『若いときは「自分が気に入った服装」「自分の思う通りの行動」で良いと思っていたし、そのことについて「干渉しないで欲しい」と思っていた。』とのこと。しかし「お客様に親切」を第一とするくろだ薬局で働き、時には叱られたりもして『お客様がどう思うかが大切で、自分の話すことがお客様にきちんと理解されているか、お客様の気持ちや聞く体制などを捉えているかなど、相手の状況や気持ちを想像することの大切さに気づくことができた。もっと早く気づいていたら、もっと早く学んで良い成長ができたと思う。』とのこと。実際にお客様と接し、「人に見られて、人と話して、そこから学ぶこと」が大切だと、繰り返し話していた。また、『尾鷲の人は、ちょっと聞いただけだと喧嘩をしているような口調だが、見た目や学歴・経歴などで人をクラス分けするようなことなく「あの子が小さい頃は・・・」昔からのコミュニケーションに基づいて、今の本人をきちんと見て人と接している』など、外から見て気づいた尾鷲の人の良さについても話をしていた。 この講座は尾鷲高校定時制が平成17年度から2年間にわたって、文部科学省委託事業「学びなおしの機会の提供事業」の実践校に指定され、その事業の「若年者雇用促進協議会」で、若者が働く上で大切なこととして、コミュニケーション能力が重要であることが指摘されたことを受け地元の企業で実践されている方、専門家を講師に招いて5回のコミュニケーション講座を公開し、地域の皆さまに参加を呼びかけるというもの。次回は7月7日を予定している。
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