2月6日(月)尾鷲市矢浜公民館で、もてなしのさとづくり会議 人づくり部会主催の第3回紀北おもしろゼミナールが開催された。今回は大分大学医学部教授で日本笑い学会理事の安部剛(あべごう)氏を招き、「笑って元気になる〜笑いの祭典講座〜」と題して講演会が行われた。安部氏は各地に受け継がれている笑いの祭りを研究しており、尾鷲市矢浜野田地の山の神(山の神にオコゼを見せて笑う神事)についても研究。一年前に当地を訪れた際に、部会長の松井氏が「来年の山の神の前日に」と講師依頼をしたところ快諾いただき、この日の講座が実現した。 『日本では古くから、怒る・泣く・感動・恐怖などさまざまな感情に関して、表現を抑制する傾向にあった。「笑い」については、落語・狂言などプロの技を芸能として一般の人が楽しんだ。』と言われ、なんとなくわかっていたようで気づいていなかった「笑い」の日本文化について「なるほど・・・」と感心させられた。 一般に笑いの心理的な作用として、親しみやすくなる・心が解放される・ストレス解消などがあげられるが、医学会でも笑いの効果が注目されてきており、最近ではリウマチの痛み緩和や糖尿病の血糖値上昇抑制、NK細胞(ガン細胞やウイルス感染細胞を攻撃して殺す)の活性化などについてテレビで放送された。講演会でもビデオで紹介し「おおいに笑いましょう」と、全国の笑いの祭りなどが紹介され、お話を聞きビデオを見ながら会場は終始笑いにつつまれた。 また、お祭りで売っていた「笑い」をうたった餅などの土産物を、講師の安部氏が持参。後に実施された、「笑い講」のトーナメント戦の賞品として提供された。「笑い講」とは、山口県防府市に伝わる神事で、2人1組になって榊を手に大きく3回笑う。笑い声が小さかったり笑い方が不真面目だと、長老からやり直しを命じられるというもの。会場から選抜された4名による勝負は、いずれも引き分け。講師持参のお土産類は、会場のみんなでいただいた。最後は、部会副会長の津村氏・事務局担当の尾上氏・講師の安部氏の3人による「笑い講」で締めくくった。 日本笑い学界 笑い講 もてなしのさとづくり会議
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