2月3日、紀伊長島の西長島地区で「鯛・鯖」の行事があった。これは漁師の豊漁祈願が始まりと言われているが、子どもたちが大漁だった漁師の家に「おすそわけ」のおねだりに行くという、かわいらしい行事。 子どもたちは各家々で「たいさま売って〜」と声をかける。「私にも鯛や鯖を分けてちょうだい」の意味の「鯛・鯖売って」が、いつしか「たいさま売って〜」になったといわれる。昔は節分の豆などが配られたが、最近ではお菓子が主流だとか。西長島地区の各家庭では、お菓子をたくさん買い込んで子どもたちを待つ。子どもたちは大きな袋を持ってたくさんの民家をまわり、その袋はもらったお菓子でいっぱいになりサンタクロースの袋のようになる。 親同士や親と地域の人が近況や子どもの成長を報告しあったり、『ちゃんと「たいさま売って」って言わんかれ(言いなさい)』『ありがとうは?』と「しつけ」の場にもなっている。この行事に参加できるのは、昔は西長島地区の子どもたちだけの「特権」?であったが、最近では紀伊長島全域はもちろん、遠く海山区や尾鷲市からの参加もあるとか。「どこから来たん?」「○○」「遠いところからよう来たね」というやりとりもあるとか。 節分でもあり、「鬼は外、福は内」と豆をまく声もあちこちで聞かれた。 鯛・鯖(くまどこ東紀州百科事典)
動画のURL:http://kumadoco.net/movie/detail.cgi?no=157
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学校から帰るとすぐに子どもたちはやってくるが、お勤めの家庭にはこんな貼紙が・・・ |
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