14日(土)熊野市紀和町「やきもの工房しの」で、紀南ツアーデザインセンター企画の「やきもの作り」が行なわれた。講師は掛け軸や織物を学び、伊賀焼きを修行後紀和町に移り住んで工房を開いた篠原三枝子さん。この「やきもの作り」講座では、言われるがまま見本どおりの器を作るのではなく、参加者が作りたいものを自由に作ることができる。事務局から事前に「作りたいものを明確にしてきてください」と連絡があり、イメージを膨らませた状態で参加者は講座に臨んだ。 簡単な自己紹介の後、さっそく作りたいものを発表。皿と椀類に大別し、基本の作り方を篠原さんが説明。あとは個々に作業にかかり、わからないことがあれば質問する。「聞かないと(質問しないと)教えないよ。あんまりひどいと直すけどね。」と気さくな篠原さん。モーニングセットとして皿・カップ・スプーンを作る2名、和風セットで飯椀・汁椀・丼を作る1名、ひたすら小皿をたくさん作る1名、大物の花瓶を作る1名の合計5名の参加者が和気あいあいと、時に黙々と製作に打ち込んだ。 あっという間に時間がきて、自分の作品にサインをする。片づけをしたら篠原さんの作品でティータイム。カップや椀など実用的な食器だけでなく、ペンギンやうさぎ・ねこ・犬などの置物もあり、見ているだけで楽しい。 今回の作品は、乾燥の後、篠原さんが釉薬を掛け焼成してくれる。約一ヵ月後に完成予定。午後から3時間、心地よい集中とものづくりの楽しさを体験できた。全員で感想を述べあったが、皆「もっと」とさらなる欲はあるものの充実した半日に大満足とのこと。作る楽しみだけでなく待つ楽しみ、手元に届いたときの楽しみもあり、その後は使用することで日々楽しむことができ、何度も何度も楽しませてくれる器たちを、まずは待つことにして解散した。 ※ 紀南ツアーデザインセンターは、「とっておきの熊野」と題して山村の暮らし体験や伝統技術体験などの講座、エコツアーなどを実施している。環境省第一回「エコツーリズム大賞」特別賞を受賞。紀南地域は環境省のエコツーリズム推進モデル事業実施地区に指定されている。 紀南ツアーデザインセンター やきもの工房しの(くまどこ店舗情報)
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