紀北町紀伊長島の多目的会館で、12月6日〜7日に「しめ縄作り」が実施された。春に募集された公民館講座の体験講座で実施されたもので、月に1回、会員や地元の名人を講師に様々なことを体験する。今までに手打ちうどんや味噌、巻き寿司などの食べ物と、来年の干支の犬を題材にした「くるみ絵」などを作成してきた。正月を迎える準備に欠かせない「しめ縄作り」は、会員が楽しみにしている人気の講座で、今年で3年目となる。 講師は地元の名人、竹本一美さん。まず、足の指にワラを挟んで縄に綯う(「なう」と読むが、この地域では「ぬう」と発音するようだ)。途中、垂れの部分を結び、編みこむように綯っていく。この編みこむ作業がなかなか難しく、名人竹本さんのところに人だかりが出来る。垂れを3〜5本挟み込んだら最後まで綯っていく。この体験講座で作成するのは、紀伊長島区でも特に「西」と呼ばれる漁師の多い海辺の地域で使われる形のもの。玄関先や床の間だけでなく、水を使う場所(台所やトイレなど)、仏壇、神棚をはじめ家に祀られている様々な神様に飾るため、それぞれが指を折って必要な数を数え、2日間に大小いくつも作る。最後は「紙垂(しで)」と呼ばれる半紙を切ったものを飾って出来上がり。 『お正月まで「紙垂」や「垂れ」を折ったり曲げたりしないように、またカビがこないようにビニールではなく新聞でくるんで…』など、保管の注意もみんなで確認しあって、大事に持ち帰った。 しめ縄豆知識 全国のいろいろなしめ縄
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こういう小さいのはクルクルと結んで・・・と説明する名人の竹本さん |
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