12日(土)、紀北町紀伊長島区島原の有久寺で火渡り神事が行なわれた。まず「御瀧神事」として波切不動瀧の綱の架け替えが行なわれた。山伏スタイルの行者と一般の見学者が新しい綱を持って、約200m奥の瀧まで移動。行者によって綱が架け替えられた。不動明王を参った後、瀧での神事が行なわれ、有久寺住職と行者1名が瀧に打たれた。 境内に戻って次は斎灯護摩の準備が始まった。結界の張られた敷地内で作法に乗っ取って粛々と進められ、火炉に火がつけられると白い煙がもうもうと立ち上り、場内からはどよめきが起きた。炎の中に護摩木が次々とくべられ息災が祈願された。神聖な雰囲気の中で子どもたちは、行者たちの「エイッ」「ヤーッ」という声や手の動きを見て「忍者みたい」と喜んで真似をしていた。 護摩の片付けの後、境内の同じ場所で火渡りの準備が始まった。入口には列が出来始めている。斎灯護摩と同じように作法に乗っ取って進められ、有久寺住職と行者4名が渡った後に、一般の火渡りが始まった。年配者や子どもは行者らに手を引いてもらってゆっくりと渡る。中には泣きながら渡る子どももいた。 最後は餅まき。大人も子どもも「こっちへ放って」と言いながら菓子や餅を拾い、普段はひっそりとしている山間お有久寺境内は、たくさんの人でにぎわった。
動画のURL:http://kumadoco.net/movie/detail.cgi?no=135
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