11月1日(火)〜6日(日)紀北町紀伊長島区のマンドロで、紀伊長島区在住の山本美代子氏による「ウロコアート」作品展が開催された。 熊野古道や季節の花など55点が、魚のウロコを使って表現されている。魚からウロコを取り、臭みやぬめりを取るために塩水で洗い、毎日水を替えて真水に1週間さらす。その後乾燥させてやっと材料として使えるようになる。作品制作そのものも根気の要る作業だ。作品にあわせて1枚ずつカットしたり色をつけたりする。桜やアジサイなどの花は、あらかじめ花びらを組み合わせてまず1つの花にする。その花をたくさん作って組み合わせてやっと作品になる。 作品に使用されているのは、ハトブダイ(アオブダイ)、ボラ、タイのウロコ。熊野古道の石畳や大きな花の花びらに使用されているハトブダイのウロコは1枚の直径が3〜4センチと大きい。このハトブダイは毒があるため、通常、漁師は網にかかっても捨ててしまうところを、捨てないように頼んで入手しているとのこと。今回の作品展で初めてハトブダイのウロコを見て感心する人も多く、山本さんは貴重な材料を「記念にどうぞ」と数枚を快く手渡していた。
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