7月22日(木)午後7時から、尾鷲高校定時制会議室で特別公開講座が開催された。EMによる自然農法普及と環境浄化運動に取り組んでいる山路誠次氏(尾鷲総合病院臨床工学技師)と海山町在住の加藤雄也氏が、EMの取り組みと効果について発表を行なった。 生活排水や産業排水などによる河川の汚染、汚水が海に流れ込み磯やけで沿岸漁業にダメージを与える。しかし汚水を全く出さない生活は、現代社会において困難だ。しかし、豊かな海の漁業環境を蘇らせたい。いったいどうすればいいのか?その対策の一環としてEM効果の研究に取り組んでいる。尾鷲高校定時制で「みんなで漁場環境改善の成果を確認する」のテーマで両氏を講師に迎えてこれまでに行なってきた、EMの基礎学習会、EM団子製作、クチスボダム湖へのEM団子投入について、山路氏がスライドを使って振り返りながら講演した。過去の参加者には復習になり、全日程参加ができなかった人もこれまでの活動が理解できるわかりやすい発表で、特に過去の参加者はスライドを見ながら談笑するなど、教室にはなごやかな雰囲気が漂っていた。7月20日のクチスボダム湖へのEM団子投入の結果、具体的な効果はまだ明らかになっていないが、他の汚水・悪臭対策例が失敗も含めてたくさん紹介された。 また海山町在住の加藤氏は、農業での取り組みとして、紀伊長島町の志子で始めたイチゴ栽培でのEM活用について発表した。 質疑応答の際には「自宅で栽培しているミカンが…」「施量と頻度は?」「EM菌って作れるの?」など具体的な質問が出た。EM菌の培養方法や活性液の入手先・値段など、黒板を使って詳しく説明され、参加者は熱心にメモを取っていた。 今回で尾鷲高校定時制公開講座としてのEM菌を使った取り組みに関しては最終回となるが、今後も雇用支援対策・学びなおしの機会の提供事業として、様々な公開講座を実施予定。 また、11月23日に津市の総合文化センターで行なわれるEM活用交流会で、山路氏らのグループが発表することになっており、その中で今回の尾鷲高校定時制での取り組みも紹介される予定。
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