尾鷲市朝日町の旧熊野街道沿いにある、昭和初期に建てられた和洋折衷様式で登録有形文化財でもある「見世土井家住宅(シェアスペース土井見世)」【地図】においてこの6月5日(日)10時から15時まで「第5回熊野古道一箱古本市」が開催されました。 この「一箱古本市」とは近年、全国各地で開催されているフリーマーケット形式の屋外古本市で出店者がそれぞれに好きな箱と、一箱分の本を持参して、好きなように並べ、その日限りで本を売る催しです。 それぞれのブースに並べられた本はジャンルも多種多様で出店者の興味や関心が表れており、それを見た買い手との間で自然と会話が生まれていく感じで、和洋折衷の邸宅前の緑豊かな庭の中で皆さんが思い思いに本を読んだり、読書談義にふけったり、コーヒーを飲んだりしてゆったりとした時間が流れていました。 また、会場となった「見世土井家住宅」は普段は邸宅内は見学目的での入館はできないのですが、この日は特別に建築の専門家で大手前大学建築&芸術学部講師の下田元毅氏による洋館部分の解説があり、来客をもてなすべく港町にちなみ内装は船舶をイメージして木材が贅沢に用いられていたり、建具なども一点モノで作られているとか、土壁に用いる土は京都から良質のものをわざわざ持ってきたとか、敷地入り口から来客用玄関までのアプローチに用いられるタイルやレンガなどはアール・デコ様式と呼ばれる意匠を凝らして人の動線と調和するように配置されていたりするなど単に豪華というだけではなく、それぞれに意味があるこだわり抜かれたつくりになっていることなど、同住宅の価値のすごさを実感できました。 この日は曇りがちでしたが、途中で雨が降ることなく無事、最後まで開催されました。
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登録有形文化財でもある「見世土井家住宅(シェアスペース土井見世)」の緑豊かな庭で行われました |
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皆さんが思い思いに本を読んだり、読書談義にふけったり、コーヒーを飲んだりしてゆったりとした時間が流れていました |
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特別に建築の専門家による洋館部分の解説も行われ盛況でした |
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