紀州に春を告げる「尾鷲ヤーヤ祭り」が今年もこの2月1日(土)0時の「扉開き」から、2月5日(水)の「例大祭」まで5日間にわたり行われました。 そのうち最終日の5日は本祭りとして、日中は林町から中井町、尾鷲神社までの旧熊野街道沿いを19町が各祷務町のグループごとに大名行列と華やかな道中手踊りを披露しました。
レポーターが参加した中井町では、今回は祷務町ということで大名行列を行い、裃を来た男衆と子ども達が凛々しく練り歩きました。また祷務町以外の各町は道中手踊りを披露し、お揃いの衣装を身につけなつかしの演歌から最近のポップスなどの歌謡曲に合わせて日頃練習をした振り付けでにぎやかしながら昔ながらの商家が立ち並ぶ旧熊野街道沿いを尾鷲神社に向けて練り歩きました。
また夜には19時から尾鷲神社で大弓の儀が執り行われ3つの祷務町の弓射の少年3人が烏帽子をかぶった武家装束で矢を持ちおよそ14メートル離れた37センチ四方の的に各自1回2射づつ、それぞれ計14射の矢を放ちました。 そして、弓場を取り囲んだ見物客が見守る中、壱番祷である新町の弓射が6射目に放った矢が見事に的の中心にある直径2センチの星を射抜く「星祭り」となりました。 1999年(平成11年)以来、21年ぶりとなるこの「星祭り」達成の快挙に会場が大いに沸き「チョーサじゃ」の掛け声が響き渡りました。 またレポーターが参加している中井町の弓射も星祭りは達成しなかったものの14本中11本が的を射抜くなど好成績を収めました。 ■伝統的な「ヤーヤ祭り」 高齢化でピンチ!?小6の男の子が大役に挑戦(Yahoo!ニュース・メーテレ) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200211-00010001-nbnv-l24 その後、「お獅子じゃ、お獅子じゃ」と声が響く中クライマックスのお獅子の出御が行われ、最後に祷渡しの儀が執り行われ今年も無事にヤーヤ祭りが行われました。 ただ、これまで尾鷲ヤーヤ祭りは毎年、旧尾鷲20町が持ち回りで壱番から参番までの3つの祷務町で行われてきましたが少子高齢化による祭りの担い手不足などから来年から祷務町が一つ減り2つの祷務町で行われることになります。 そのため最後に来年の祷務町に祷を渡す「祷渡しの儀」において今回、中井町が務めた参番祷は来年の祷務町がないため祷を尾鷲神社が預かる形となりました。 令和2年ヤーヤ祭り(5日目・本祭)
<日程> ◇2月5日(本祭り) ・昼12時ごろ 大名行列・道中手踊り(林町〜旧熊野街道沿(朝日町・中井町)〜尾鷲神社) 大名行列と各町の道中手踊りが林町通りを出発【地図】。 旧熊野街道を通り尾鷲神社【地図】までを練り歩きます(最終の町が尾鷲神社へ到着するのは午後5時頃)。
※ルート図 ※大名行列・道中踊り順「曲目」 ○壱番祷グループ 午後0時出発 (1)北浦町「神楽」 【祷受町】 (2)新町「大名行列」【祷務町】 (3)知古町「東京五輪音頭2020」 (4)大曽根町「大漁まつり」 (5)野地町「パーティー」 (6)林町「パプリカ」 (7)今町「シンデレラフィット」 ○弐番祷グループ 午後1時出発 (8)新田町「尾鷲節」【祷受町】 (9)野地新町「大名行列」【祷務町】 (10)高町「あいうえおんがく」 (11)天満町「兵走る」 (12)向井町「祭りだ!和っしょい」 (13)南町「雪の渡り鳥」 ○参番祷グループ 午後2時出発 (14)矢浜町「神楽」【祷受町】 (15)中井町「大名行列」【祷務町】 (16)坂場町「HAPPY」 (17)堀町「Rat tat tat」 (18)北町「ウィーキャン」 (19)川原町「バイーンダンス」
■令和2年ヤーヤ祭り関係地図
・19時頃 大弓の儀 (尾鷲神社)【地図】 尾鷲神社境内の弓場で3祷務町の弓射3人が紀州 小笠原流の古式作法に則り弓射の神事が執り行われます。
・20時40分頃 お獅子の出御(尾鷲神社) 神社参集殿より神宝獅子頭を宮司が頭上にいただいて一の鳥居まで歩いていき、提灯を持った町衆も「お獅子じゃ」の掛け声とともに練り歩きます。 なおその後、参集殿に神宝獅子頭が帰られる際、右回りで帰れば豊作、左回りの時は浜方が豊漁だと言われます。豊凶を占う神事のため、若者たちは獅子頭を自分たちの方へ向けようと凄まじい勢いで練り合います。 ・21時ごろ 祷渡しの儀式(尾鷲神社) 参集殿で今年の祷務町から来年の祷務町になる祷受け町に祷渡しの儀式を行います(21時半頃終了)
>>関連リンク
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弐番祷、参番祷の弓射もかなりの確率で的を射抜いていました |
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