10月2日(水)午前10時から世界遺産「花の窟神社」で秋期例大祭「お綱かけ神事」がおこなわれました。 例大祭が始まった頃は雨が落ち始め心配しましたが、登り子が御神体の上にたどり着く頃には止んで、多くの人が新しいお綱をかける神事に参加しました。 「お綱かけ」神事は毎年曜日に関係なく春季(2月2日)と秋季(10月2日)の年2回おこなわれるもので、その模様は「日本書紀」に「土俗(くにひと)、この神の魂を祭るには、花の時に花を以て祭る」との記載もあり、その歴史の深さがうかがえます。 この神事では長さ約170メートルの稲わらで編まれた大綱を引き上げ、参加者の皆さんでもう片方を七里御浜海岸まで引き出し、最後に境内の支柱に結びつけます。 今年は、記者の私も登り子の一人になり、御神体の大岩の上へと登りました。 大岩の上へは登り子以外は登ることを許されておらず、他の6人の方と事前に命綱の結び方や、お綱の結び方などを学んでこの日を迎えました。 午前9時ごろから白装束に着替え、午前9時40分ごろに鳥居付近で手洗いと口をゆすぎ清め、午前10時の開始を待ちました。 午前10時少し前、宮司、舞い姫、登り子、氏子総代と並び御神体前へと進みました。登り子7人が御神体の前に並びお祓いを受け、大岩の上でお綱を結ぶための道具やロープ、縄、重り、餅などを各自受け取り御神体の裏手から登ります。 約5〜7分程度で一気に登り、大岩の上でお祓いをおこない、まず一番先頭へ行く人が落ちないように命綱を付け、そのロープを木に固定します。そして持って上がった錘をロープに結び大岩の端からゆっくりと落としていきます。下につくとお綱をロープに結わえていただき、連絡がくると引き上げていきます。 引き上げるのも、お綱が上へくるほど重くなるので最後は5人がかりで引き上げます。そうしてお綱の端が上がりきったところで、お綱を下に落ちないようにロープで固定します。それからお綱を結びます。 太いお綱を結ぶのはなかなか大変です。きちんと結ぶと結び目を細い縄で巻いていきます。その結び目には「力餅」が入れられます。丁寧に結び目を巻くと完成です。 そこから七里御浜海岸へとお綱は国道42号を通行止にして引かれていきます。 無事にお綱がかかると大岩の上から登り子が餅を巻きます。これで登り子の大役は終わります。 今年もその後、神事が滞りなくおこなわれ、舞姫による浦安の舞、豊栄の舞が奉納され、玉串の奉納、そして餅まきがおこなわれ、祭りは終わりました。 ◆関連リンク 花の窟ホームページ 2019年10/2 世界遺産「花の窟」秋季例大祭 大きな写真で見る(くまどこブログ) 2018年10/2 世界遺産「花の窟」秋季例大祭 大きな写真で見る(くまどこブログ) 2017年2月2日 世界遺産「花の窟神社」春期例大祭 2016年10月2日 世界遺産「花の窟神社」秋期例大祭 2015年10月2日 世界遺産「花の窟神社」秋期例大祭 2015年2月2日 世界遺産「花の窟神社」春期例大祭 2014年10月2日 世界遺産「花の窟神社」秋期例大祭 2013年2月2日 世界遺産「花の窟神社」春期例大祭 2012年10月2日 世界遺産「花の窟神社」秋期例大祭 2012年2月2日 世界遺産「花の窟神社」春期例大祭 2011年10月2日 世界遺産「花の窟神社」秋期例大祭 2011年2月2日 世界遺産「花の窟神社」春期例大祭 2010年10月2日 世界遺産「花の窟神社」秋期例大祭 2010年2月2日 世界遺産「花の窟神社」春期例大祭 2009年10月2日 世界遺産「花の窟神社」秋期例大祭 2009年2月2日 世界遺産「花の窟神社」春期例大祭 2007年10月2日 世界遺産「花の窟神社」秋期例大祭 2007年2月2日 「花の窟神社」春期例大祭 2006年2月2日 「花の窟神社」春期例大祭 花の窟神社春季例大祭の準備「縄ない」 花の窟神社 もう一つのお綱かけ神事
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