6月16日(土)午前10時から三重県立熊野古道センター主催の熊野古道自然学校「コケの観察会〜蘚苔類って何?」が、昨年に引き続き講師に山田 耕作氏(理学博士)を招き開催されました。 熊野古道周辺の自然や植物、生きものについて学ぶ熊野古道自然学校の第2回となった今回のコケ植物の観察会も昨年同様多くの方が参加し、専門的なお話やコケの種類についてなどを講師の山田 耕作先生からお聞きしました。 前半は、前回の時に質問があった、「コケ」の研究をされている先生方は、どうして「和名」を使わず「学名」を使われるのでしょうか?といった質問に山田先生が答えてくれました。普段あまり馴染みのないラテン語を使っているのですが、その名前のつけ方がどの仲間で、どのような分類になっていくかが実はとてもわかりやすくしているのが学名であり、その意味を理科すれば学名の方がわかりやすいものだということがわかりました。 しかし、やはり馴染みのないラテン語は簡単に扱えるものでもないことを感じながら、新種のコケの登録などにかかった経緯を聞きながら、大変なご苦労の連続だったことを知ることができました。 その後、今回の屋外での観察会に熊野古道センター横にある村嶋不動滝に向かいながらその周辺のコケを観察しました。 山田先生は、ここにあるコケを育たなくするには、またコケのない場所は何故なのか?などを投げかけながら、参加者のみなさんと考えたり、水を好むコケなどコケの特徴について話しながら観察会をおこないました。 参加者はルーペで覗いたり、写真を撮りながらコケについて熱心に学んでいました。 屋外での観察会を終えたあと、熊野古道センターに戻って山田先生を囲んで、山田先生がはじめてコケについて書かれた書籍の苦労話などを聞きながらお昼過ぎに観察会は終了しました。 【講師紹介】 山田 耕作氏(理学博士) 三重県立宇治山田高等学校、三重県立松阪高等学校教諭、伊勢神宮司庁営林部嘱託などを歴任後退職。苔類のうち、アジアのケビラゴケ科の研究を続けてきたが、近年は南米産の同科の研究も行っている。三重県、愛知県の蘚苔類の分布・保護について尽力している。現在までに苔類の分類の論文約200篇を発表。世界で唯一の蘚苔類専門研究機関、公益財団法人 服部植物研究所非常勤研究員。(熊野古道センターHPより抜粋) ◆関連リンク 2018年6/16 熊野古道自然学校「コケの観察会〜蘚苔類って何?」へ 大きな写真で見る(くまどこブログ) 2017年6/3 「コケの観察会〜ミクロの世界をのぞいてみよう〜」の様子 2017年 6/3 コケの観察会〜ミクロの世界をのぞいてみよう〜(尾鷲市) 大きな写真で見る(くまどこブログ) 三重県立熊野古道センター
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