御浜町阿田和・萩内地区に伝わる江戸時代の七里御浜海岸に流れ着いた美しいお姫様「乙姫」をまつる「稚子塚」(稚子塚乙姫神社)【地図】において例年、姫の命日にあたる4月3日に盛大な祭礼が行われています。 ここにお参りすると美人になれるともいわれ、祭礼の日には参詣する若い女性たちでにぎわいます。またここに参れば美人が生まれ無病長寿の福徳が授かるともいわれています。 当日はあいにくの雨でしたが、朝8時から地元の皆様が準備をして参拝者向けに雨よけのビニールシートを張るなどされ、地元を中心にひっきりなしに参拝者が訪れていました。 また例年は境内で行いますが、今回は雨模様ということで15時から場所を近所の道の駅パーク七里御浜ピネ2階において餅まきが行われました。 ※稚子塚伝説について(くまどこ東紀州百科事典) ■稚子塚と起請の水 伝説によれば、約200年前、萩内の海岸に娘が流れつきました。 娘は地主の翁了に助けられ手厚く介抱され元気を取り戻しました。娘は自分の身上は明らかにしませんでしたが、実は阿波の国(徳島県)の大名の娘で天から降りてきたような、それは美しいお姫さまであった。 その後、茶屋を開いて粟餅などを売りながら村人に読み書きを教えましたが、生まれついての美しさと心の優しい姫のことは、たちどころに近郷近在に広まり、求婚などの申し出が絶えなかったとのことでした。 また姫の茶店の下には、海岸には珍しくコンコンとわき出る清水があり、昔から、“起請の水”と呼ばれていたが、姫はこの清水に姿を映し、化粧や身づくろいをしたため、いつからか“化粧の水”と呼ばれるようになりました。 姫の死後、ひわ山の頂上に乙姫神としてまつられ、毎年4月3日に祭礼がおこなわれています。近くに姫の使用した化粧の池があります。美人の神様として女性のお参りが多いそうです。
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朝より地元の皆さんが準備をして参拝者を迎えていました |
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