1月10日(日)暖かなお天気に恵まれ弥生時代からつづくといわれ、大変古い歴史を持つ熊野市有馬町の産田神社で午前10時より例大祭がおこなわれました。 産田神社は日本書紀に登場するイザナミノ尊がカグツチノミコト(火の神様)を産んだ場所として伝えられ、この神話に由来して、安産と子育ての神様として知られ例年1月10日に「子供の健やかな成長と、安産」を願い、祭礼が執り行われます。 午前10時に神社横から神官、巫女、弓引き、矢を拾う子どもが一列に並んで鳥居をくぐり神事が始まりました。 今年は例年に比べ温かな日となり、やわらかい日射しが注ぐ中で神事が厳かにおこなわれていきました。 巫女が舞を奉納し、玉串奉納が終わると、弓引き神事がおこなわれ、的に向けて1人2本づつ矢を2回放ち、そして後ろ向きに同じことを繰り返します。 それが終わると、盛大に餅まきがおこなわれ祭りは終わりとなります。 産田神社には、子どもの健やかな成長を願う親子や、これから元気な子どもを産もうとする妊婦さんらが「奉飯(汁かけご飯、骨付きさんま寿司、赤和え(イカの唐辛子和え)、お神酒)」を食べに来ていました。 産田神社の祭りでは、毎年のようにさんま寿司発祥の地としての産田神社で、さんま寿司の振る舞いと販売がおこなわれ、その横では産田神社の祭り名物の「粟おこし」がいつものように売られ、お参りに訪れた人が買い求めていました。 地元のものにとっては、産田神社と花の窟(世界遺産)は対をなすもので切り離せない関係にありますが、方や世界遺産となった関係もあり、産田神社への参拝者は減っているようです。もともと初詣も産田神社へ先にお参りして花の窟に行くようにと言われていました。 日本にここと2カ所しかないとされる古代信仰の形「神籬(ひもろぎ)」や、台風で木が倒れた下から弥生時代の土器とともに白石が敷き詰められていたものが見つかり、古代からの信仰の場であったとされています。 古代信仰に興味のある方は、是非訪れて欲しい場所の1つです。 ◆関連リンク 平成27年の産田神社例大祭 平成26年の産田神社例大祭 平成25年の産田神社例大祭 平成24年の産田神社例大祭 平成23年の産田神社例大祭 平成22年の産田神社例大祭 平成21年の産田神社例大祭 平成20年の産田神社例大祭 平成19年の産田神社例大祭 くまどこ百科事典:『産田神社』 大きな写真で見る(くまどこブログ)
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