7月4日(土)18時から、熊野市紀和町の丸山千枚田で、農耕文化の継承と豊作を願う「虫おくり行事」が行われました。 心配された雨もやみ、元宝塚トップスターで熊野市観光大使を務める夢輝のあさんによるスペシャルコンサートも繰り広げられました。 松明とキャンドルで照らされた丸山千枚田は幻想的な雰囲気に包まれ、訪れた人たちは伝統行事とともに夢輝さんの美しい歌声も堪能していました。 この虫おくりは、昭和28年を最後に途絶えていたが、平成16年の世界遺産登録に合わせて復活させたもので。害虫を追い払う行事で、夕暮れに子どもたちがお札 を持って、太鼓や鐘をならし「虫おくり殿のお通りだい」という掛け声を出しながらあぜ道を歩き、千枚田を害虫から守るというもの。 午後六時、特設舞台に夢輝さんが登場。「ここで歌うのは私にとって特別なこと。 2009年に初めて千枚田を見て、自分の魂の故郷を感じた。ここで歌ってみたいという気持ちが強くなった」と語り、多くの観客を前にジュピターや千の風になってなどを熱唱し、千枚田に歌声が響き渡りました。 虫送りには丸山千枚田のオーナーや一般参加者らが参加し、田んぼの数と同じ1340個のキャンドルが掲げられ、幻想的な風景が広がりました。 参加者たちは、鐘と太鼓の拍子に合わせて「虫おくり殿のおん通りよい〜」の掛け声で千枚田の畦道を練り歩きました。 最後は北山砲を二発発射し、記念花火を打ち上げられました。 慶長6年(1601)には2240枚あったと言われる丸山千枚田。平成5年当時530枚まで減り、この貴重な資源を保護し後世に伝えようと、平成七年から復元を開始。今では1340枚まで復活しました。 1年に1度しかお目にかかれないとあって、多くのカメラマンも詰めかけ、伝統行事を写真におさめていました。最後は夢輝さんと参加者が「ふるさと」を合唱し虫送りのイベントが終了しました。 ◆関連リンク【丸山千枚田 虫おくりの歩み】 2014年7月5日 「丸山千枚田」の虫送り 2013年7月6日 「丸山千枚田」の虫送り 2012年7月14日 「丸山千枚田」の虫送り 2011年7月9日 「丸山千枚田」の虫送り 2010年7月10日 「丸山千枚田」の虫送り 2009年7月11日 「丸山千枚田」の虫送り 2008年7月12日 「丸山千枚田」の虫送り 2007年7月1日 「丸山千枚田」の虫送り 2006年7月1日 「丸山千枚田」の虫送り
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夢輝のあさんによるスペシャルコンサート(写真:南紀新報社様) |
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