この1月18日(土)に紀北町紀伊長島区の昔ながらの漁師町の風情がある魚まち長島で長島神社例大祭として伝統の「船だんじり」行事が行なわれました。 これは江戸時代から続く大漁祈願の伝統行事で、地元の三重外湾漁業協同組合紀州北支所(旧長島町漁業協同組合)が長島神社例大祭に合わせて奉納されているものです。昨年はその前年に発生した多くの行方不明者を出した同地区の漁船「堀栄丸」と大型船との衝突事故という痛ましい事故のため船だんじりは中止され、今回2年ぶりの開催となりました。 レポーターがお邪魔した14時過ぎには既に地元婦人会や子供会による約250人による道中手踊りが出発し、歌謡曲にあわせて長島神社まで魚まち長島の界隈を華やかに練り歩きました。 その後14時25分頃から木造の漁船を鮮やかに彩った長さ約12メートルの「船だんじり」に漁業組合員や男子小中学生のおよそ30人ほどが乗り込み同じく魚市場を神社に向かって出発しました。 そして勇ましい「チョーサヤー」のかけ声で船だんじりが出発すると、子どもたちが船上から布製のカツオで「カツオの一本釣り」を披露。そして餌に見立てた”あめ玉”を観客に勢いよく撒かれると集まった観客達が一斉に奪い合います。その様子はさながら「移動菓子まき」で子どもから大人まで盛り上がり、狭い路地が続く魚まち長島の界隈となると人々が押し合いへし合いとなって皆さんテンションがあがります。 ■船だんじりの模様(YouTube動画)
そうして1時間ほどで「船だんじり」が長島神社境内に到着するとさらに3俵の餅まきが行なわれ祭りを締めくくりました。 ■餅まきの模様(YouTube動画)
またこの日は船だんじりにあわせて魚まち長島のまちあるきガイドやPRにつとめている「魚まち歩観会」の皆さんが空き店舗となっている町屋を改装した同会の拠点施設「魚まちのたまり場」のオープニングイベントも開催され、ぜんざいの振る舞いに影絵や昭和30年代に行われていたシビ漁の模様の上映などが行われました。なおこの施設は今後、魚まち関連イベントの際に会場や休憩場所として使用されます。
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船だんじりからは豪快にまき餌に見立てた飴がまかれます |
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だんじりの前には婦人会や子どもたちによる道中踊りや東紀州御輿団による御輿が魚まち長島を練り歩きました |
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魚まち歩観会拠点施設「魚まちのたまり場」のオープニングイベントも開催されました |
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