4月16日(土)、紀伊長島町三浦の中野さん宅にホームステイしている、タイ国の高校生2人と三浦峠道を歩く企画が実施された。朝10時にJR三野瀬駅を出発。峠道に入るところでマムシのお出迎えに、いきなり女性陣は大騒ぎ。小さな蛇に手を出そうとする彼らに中野さんが、毒があることなどを説明。マムシのおかげ?で少し緊張が解け、晴天の中、花や新芽を楽しみながら歩き始めた。山岳民族出身の彼らは「山の中を歩くと故郷を思い出す。タイの山はほとんどが畑になっている。日本は高層ビル街のイメージがあり、こんなに豊かな自然が残っているとは思わなかった。」とのこと。また、言葉の問題もあり口数は少ないが、道中「大丈夫ですか?」「荷物重くないですか?」「持ちましょうか?」と他の人を気遣っていた。 三浦峠を降りて、道瀬から海岸沿いに歩く。豊浦神社、高塚展望台、三浦海岸を通って、始神さくら広場の桜の木の下で海を見ながらお弁当。海を見たのは今回が初めてとのこと。お腹がいっぱいになったら、石や貝殻・漂流物などを探すなどして楽しんだ。 スマトラ沖地震による津波の影響だろうが、何度か津波関連の質問があった。堤防沿いの津波碑の前で説明を受けた彼らは、真剣な表情で碑を見ながらしばらくその場にたたずんでいた。 「畑まで1時間以上歩くのはよくあること」と涼しげな表情の彼ら。地元の参加者のほうが明日の筋肉痛を心配しながら、三野瀬駅まで戻って解散となった。今回のホームステイでは、豊田で日本語研修を2週間受け、このあと奈良・大阪・長野に訪れるという多忙なスケジュールだ。若い彼らも慣れない生活で、精神的にはかなり疲れが溜まっていることだろう。世界遺産登録された熊野古道は、そんな異国の彼らも癒してくれただろうか。
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