11月10日(土)朝10時より、花の窟神社境内にて大ヒット漫画「JIN-仁-」などの作品で有名な漫画家 村上もとか氏と、村上氏の友人で、熊野市出身で京都嵐山で染色作家としてご活躍の奥田祐斎氏をお招きし、熊野・花の窟特別企画「熊野を創る/熊野を語る」が開催されました。 村上もとか氏は、先日開催された「花の窟 錦の御幡献上行列」の象徴的存在である「錦の御幡」を創作された奥田氏と親交が深く、両氏の共作により今回『熊野のイザナミノミコト』と題された「オリジナルデザイン画」と「タペストリー」を創作され、本日花の窟への奉納と記者発表、そして午前11時から「熊野の神さん」という題材で村上もとか氏、奥田祐斎氏、三石学氏、コーディネーターに阪本浩子氏の4人のよるパネルディスカッション形式の講演会がおこなわれました。 午前10時に花の窟神社境内で始まった第一部 ≪熊野を創る≫では、「熊野のイザナミノミコト」デザイン画及びタペストリーを公開し、「熊野のイザナミノミコト」デザイン画に込めた想いや、見事な色彩の染物となったタペストリーの染めの技法等について聞くことができました。 第二部 ≪熊野を語る≫では「熊野の神さん」と題してパネルディスカッションが始まりました。 この中で、村上もとか氏の熊野にかかわるきっかけとなった作品「JIN-仁-」の中に登場する南方熊楠と主人公の出会いを演出するために訪れたことが聞けました。 その訪れた熊野の山並みの美しさは、今までに見たことの無いほど美しい風景だったそうで、大変に感動されたことが聞けました。 奥田祐斎氏からは、皇族による歴史の以前、稲作が始まる前の縄文時代から続く花の窟の信仰について、独自の想いを語られました。熊野はその時代から食べ物に関して裕福であり、古代からの信仰が残る地であることを語られました。 その話を受けて、三石学氏より海と繋がり、いろんなものが流れるつく地である熊野の植物の豊かさの実証や、縄文時代の土器の造形の豊さなどが語られ、熊野が特別な地であるとともに、特に花の窟を中心に御神体が大岩で、ふれることができる神様を持つ神社が他にも残る熊野市付近は、特別な存在であることを話されました。 話を聞きながら、遠い遠い縄文時代から続いているであろう花の窟と人との関わりは、今の信仰とはまた違ったものであったように思えてきました。 終始、和やかな雰囲気の中で、時には笑いも誘いながらパネルディスカッションは進み、それぞれが持つ専門分野での話が、熊野に絡みながら進んで行ったように思えます。 約1時間という短い時間でしたが、とても充実した内容の講演となりました。
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村上もとか氏のオリジナルデザイン画」と奥田祐斎氏制作の「タペストリー」 |
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