7月14日(土)熊野市紀和町にある「丸山千枚田」で虫送り行事が開催されました。 これはお米の豊作を願い、害虫をおいはらう恒例の行事で、元タカラジェンヌ夢輝のあさんのスペシャルコンサートともに来場者の皆さんが参加できる『参加型イベント』ととして開催されました。 心配された雨もイベント終了まで落ちることがなく、昨年を上回る大勢の人が丸山千枚田に訪れ、1300もの灯りが灯る幻想的な風景を楽しみました。 午後6時より、夢輝のあスペシャルコンサートが始まり、傾く夕日と広がる丸山千枚田をバックに、懐かしい童謡も含め、星空をイメージした銀河鉄道999の歌まで披露しました。 午後7時30分から、丸山神社から丸山千枚田のあぜ道を太鼓や鐘の音と大人たち、そして元気な子ども達の声で「虫おくり殿のお通りだい」の掛け声が響き渡り、手に手に提灯を持ち虫送りが始まりました。 丸山千枚田のずっと下にある田んぼに、お札を立て戻ります。急勾配な棚田なので参加者の方は、暑さも重なりかなりしんどそうでしたが、元気を振り絞って最後まで元気なかけ声を出していました。(特に子ども達が元気) また、今年からキャンドルで灯りのひとつに参加が出来るようになり、当日1コ500円で販売され、透明なコップに願い事などが書かれたものが数多く並んでいました。 そして、今回からボランティアスタッフの募集もおこなわれ、広い会場となる丸山千枚田の中で灯りを灯したりしながら、美しい風景を作り上げていました。 虫送りが終わると、北山砲が2発放たれ(2発目はトラブルがあり少々遅れましたが無事発射できました)訪れた人を魅了しました。 イベントの最後には再び夢輝のあさんと「見上げてご覧夜の星を」が合唱され終わりました。 【スケジュール】 18:00 夢輝のあスペシャルコンサート 19:15 虫おくり説明(丸山神社) 19:30 虫おくり開始 20:15 北山砲 20:20 夢輝さんと合唱 20:30 終了 ■虫おくりとは? 慶長6年(1601)には2240枚あったといわれている丸山千枚田は、平成5年当時530枚程度にまで減っていたが、この貴重な資源を保護し後世に伝えていくことが極めて重要と考え、市では日本の農耕文化として位置づけ、平成5年より復元を開始。 現在1340枚を保全している。 その農耕文化の一つとして、「虫おくり」があり、昭和28年まで実際に丸山地区で行われていた行事で、現在の稲作では害虫駆除にあたるもの。その当時農薬等もなく、なすすべがなかったことから、地域の子供たちが集まり、お寺からお札をもらって、松明と太鼓、鐘などを手に千枚田の中を練り歩き、火と音で害虫を追払うもの。この行事には、ひと粒でも多くのお米を収穫したいという素朴な農民の祈りがこめられている。 平成16年に熊野古道が世界遺産となったことから、それを記念して平成16年から復活した。地元の小学生や丸山区民、さらに千枚田オーナーや一般の方々が丸山千枚田を練り歩き、「虫おくり殿のお通りだい」の掛け声とともに千枚田の豊作を願うものである。 平成21年には、棚田に1000本、平成22年には1340本、平成23年には約1,300個の松明を灯し、幻想的な景観の中で虫おくり行事が行われるようになり、丸山千枚田の夏の風物詩となっている。 ◆関連リンク【丸山千枚田 虫おくりの歩み】 2011年7月9日 「丸山千枚田」の虫送り 2010年7月10日 「丸山千枚田」の虫送り 2009年7月11日 「丸山千枚田」の虫送り 2008年7月12日 「丸山千枚田」の虫送り 2007年7月1日 「丸山千枚田」の虫送り 2006年7月1日 「丸山千枚田」の虫送り ○関連動画 ■夢輝のあさんのコンサート模様(YouTube動画)
■虫送りの模様(YouTube動画)
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