熊野市五郷町湯谷であるかやの木園で20年前に始まった「かやの木祭り」に行ってきました。 11月27日(日)は穏やかに晴れて、暖かな日差しが降り注ぐ山里は秋の色合いが美しく、会場付近のイチョウや紅葉がきれいに色づいていました。 この「かやの木祭り」は、地元有志らでつくる「かやの木会」(尾中鋼治会長)が熊野市文化財のかやの木と元庄屋の旧尾中鋼治邸を利用し、地域間の交流を深めるために毎年この時期におこなわれきました。 しかし今回20回目を迎え、この「かやの木祭り」が中止になることが決まりました。 良いお天気に恵まれたこともあり、会場には大勢の人が訪れ、山奥の小さな集落にある大きな茅の木を囲み、最後の祭りを楽しみました。 会場では、山賊鍋(シシ鍋)や茶がゆの振る舞いがおこなわれており、大勢の人が行列を作って山の味を楽しみました。 会場を手伝う方に聞くと、茶がゆだけで朝から7回つくっても足りなくなるくらいと、うれしい悲鳴をあげていました。 旧尾中鋼治邸を利用したステージでは、泉州相撲甚句の歌声が山々に響き渡り、紀の川良子と美和花によるステージが会場を盛り上げ、アフリカ太鼓の賑やかなリズムが山里に響き渡りました。 会場の中では、いつものように野点もおこなわれており、穏やかな日差しを浴びながらお抹茶を一服頂きました。 この祭りに来る一つの楽しみでもあり、秋の風、熊野のあたたかな日差し、鳥の声を拾い、回りをただ見渡しながら飲むお茶の味は、一生忘れないでしょう。 今年は、刀鍛冶の実演が見られるコーナーもあり、鉄をたたく心地よい音が響きました。 トチ餅、五郷高菜、椎茸ホダ、かやの実入り餅などが販売されましたが、人気のトチ餅、かやの実入り餅は既に売り切れとなっていました。 会場のはずれのスペースで、暖かな日差しを受けながら炊き込みご飯と山賊鍋(シシ鍋)をいただきました。 祭りに訪れた子どもたちは、元気に野山を駆け回り、ランニング姿になって遊んでいる子供も。 何もないと感じるのは大人だけかもしれません。 大きなかやの木は、明日からは静かな1日1日を過ごすことでしょう。 ◆今年の催し物 紀の川良子と美和花の歌と踊り、泉州相撲甚句、熊野木挽き歌、アフリカ太鼓など 抽選会、餅まき ◆体験コーナー 鍛冶屋見学 野点お茶会(有料) ◆特産品販売:トチ餅、五郷高菜、椎茸ホダ、かやの実入り餅、かやの実入りパン 昼食は、山賊鍋(シシナベを予定)、炊き込みご飯、茶粥 ◆過去のまつり模様 2009年のかやの木祭りの様子 2008年のかやの木祭りの様子
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山賊鍋(シシナベ)の振る舞いは大人気、濃厚な味わいが美味しかった! |
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