紀北町海山区の船津地区にある永泉寺【地図】で330年の歴史を持つ正月行事「よその餅」が行われました。 これは地区の人々が五穀豊穣や家内安全などこの1年の幸福を祈願する行事としておこなわれるもので当日は朝9時頃からまず男衆が半鐘を鳴らしながら境内を回り行事の始まりを告げた後、青色のお揃い法被を着たよその餅保存会の小学生16人が寄せ太鼓や笛を演奏し雰囲気を盛り上げます。 そして高校生から60歳代からなる男衆15人が白装束に色鮮やかな腰ひもを巻いた出で立ちで登場。それぞれ餅をつく通常の小槌のような杵とは異なり長さが1.8メートル程度の細長い千本きねを使って「めでためでたの若松さまよ〜」から始まる地つき歌に合わせて、石臼のまわりを回りながら、蒸したもち米を練っていきます。 その後、勢いがついてくると「やっさい!やっさい!」と威勢の良い掛け声を上げながら、激しく回転して突き餅に仕上げていきます。こうやってつきあがった餅は縁起物として見物客に配られます。 なおこの独特な餅つきはこの日、計3回行われました。そしてこの日ラストの3回目の餅つきにおいては「やっさい!やっさい!」と激しく回転して餅をついたうえで、前回までと異なりさらに杵の先をつきあがった餅を天高く突き上げます。 また3回目についてはつきあがった餅を一人の男衆が「千石」、「万石」と叫びながら石臼にたたきつけてから見物客に配られました。 この日は紀北町の尾上町長も見物をされ3回目の時には男衆の中に混じって餅つきを体感されていました。 なお伝統あるこの「よその餅」行事ですが、人手不足から昭和40年に一時、途絶えてしまいました。しかしその後、平成15年に復活し以降は毎年開催されています。 ▲トップに戻る ■よその餅行事〜最後3回目の餅つき(YouTube動画)
▲トップに戻る ■子ども達による笛、寄せ太鼓の演奏
▲トップに戻る ■よその餅行事〜1回目の餅つき(YouTube動画) ▲トップに戻る ■よその餅行事の模様(スライドショー)
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「やっさい!やっさい!」と激しく回転して餅をついていきます |
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3回目の餅つきではできあがったお餅を杵を使って高々と掲げます |
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できあがった餅はひと掴みずつラップに包んで縁起物として見物客に配られます |
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つきあがった餅。普通の餅よりちょっと米粒が残った感じになります。 |
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お揃いの法被を着た小学生達が寄せ太鼓や笛を演奏し行事を盛り上げました |
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