熊野市文化交流センター交流ホールで、11月5日(金)午後6時30分より、伊勢真一監督作品の映画「風のかたち〜小児がんと仲間たちの10年から」の上映会および伊勢監督と聖路加国際病院副院長の細谷亮太氏、東京農業大学教授の浅野房世氏を招いたトークショーが開催されました。 「風のかたち」この映画は、小児がんと戦う子どもたちの10年間を追った映像記録で、2009年度文化庁映画賞を受賞しました。 監修者の一人である 細谷亮太 聖路加国際病院副院長は、日本小児科学界の第一人者として活躍されており、小児がんと戦う子どもたちを見守り続けられています。 ほぼ満員となった会場で、定刻通り映画が始まり、小児がんと戦う子どもたち、親、お医者さん、そして毎年がんを克服した子どもたちが参加する野外キャンプを通じて、10年間の歳月の中で、残念ながら病気に負けてしまい夢を叶えることが出来なかった子供、病気に打ち勝って夢を叶える子供が紹介されていきました。 会場からは、悲しいシーンでは涙をこらえる人が多く見られましたが、ただ悲しい映画ではなく、生きることへの希望、それは病気であったり、なかったりしても同じように人が持つ、生命力の源が見えるようでした。 「一番死んではならない子ども」を救うべく聖路加国際病院副院長 細谷亮太氏が映像の中でやさしい目を子どもたちに向けます。 自然の中へと出かける子どもたちが、バスに乗って家路につき日常に戻るシーンで、体験してきた野山の小鳥の声や風の音が響きわたるシーンが印象的でした。 映画後のトークショーでは、細谷亮太 聖路加国際病院副院長とこの映画の監督である伊勢真一氏、そして日本における園芸福祉研究の第一人者である東京農業大学 浅野房世 教授によるトークショーが行われ、生きるとは何か、人間の生きる力、希望・・・ について語り合いました。 こうして文章にすると固く、難しいことかもしれませんが、3人の話は、普段の生活の中のワンシーンのように子どもたち、生活、生命といったことを語っているように思えました。 単なる感動ドキュメンタリー映画ではなく、生の美しさにふれたような映画でした。 機会がありましたら、ぜひご覧いただきたい映画です。
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左:細谷亮太 聖路加国際病院副院長、右:映画の監督である伊勢真一氏 |
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