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平成22年7月31日(土) 『三反帆で行く、夜明けの熊野川』 〜自然とのかかわりの中で暮らした人の営みを知る〜 三反帆の川舟は、現在のように自動車道路が整備されていない頃、物資や人の輸送のため熊野川で盛んに利用されていましたが、道路が整い輸送が車に移り変わり、舟のエンジンや船外機が普及するにしたがって、その姿は次第に消えていきました。その昔は、生活のリズムを風に合わせていたのです。夜明けとともに上流から河口に向けて吹く風を帆に受けて新宮まで下りました。そして10:00頃になると南風(まぜ)と呼ばれる風を受けて、また上流に向けて遡っていったのです。今回のツアーは、早朝に川舟に乗り、川を下りながら、自然とのかかわりの中で暮らした人の営みを感じてもらおうというものです。◆集合場所及び出発地 新宮市熊野川町 道の駅「瀞峡街道・熊野川」◆参加者 10名(鈴鹿市・尾鷲市・熊野市・御浜町・紀宝町)◆川舟ガイド 荘司 健 氏 (紀宝町、三重紀南エコツーリズムガイド)朝6:30 朝もやの残るなか、参加者10名は荘司健さんの川舟に乗り込み、出発しました。この日は数日前に降った雨の影響で、川が少し増水して、少し流れが速くなっていたので、最初は帆を揚げず、川の流れが緩やかになったところで帆を揚げました。途中、昼島に上陸して軽く朝食をとり、島の上に生息している希少植物など、荘司さんと観察をしたり、島の上からの景色を眺めたり、朝の船旅を楽しみました。また、川面に川霧がかかっていたり、普段とは少し違った時間を過ごしました。参加者から「川の水が多かったので乗船前は少し怖く感じたが、素晴しい景色を楽しめた」、「普段道路から見る川景色とは全然違い、雄大に感じた」などの感想をいただき、無事にツアーを終了することが出来ました。 平成22年8月1日(日)『行くぞ!前鬼川』〜深い谷底に拡がる、聖なる別天地へ〜今年で6年目になる、「前鬼川シリーズ」は夏の定番として人毎年好評を得ています。大峰山脈に源を発している、この川の水の美しさは格別で、深い谷底に降り立ってみれば自然の畏れをも感じていただけるような景色が連続ます。また、いにしえから現代に至るまで、修験者が修行を行ってきた場所などもみられます。山の達人お二人がお薦めのコースとして案内する前鬼川は、秘境に残る現代の聖地ともいえるでしょう。◆集合場所及び出発地 新宮市熊野川町 道の駅「瀞峡街道・熊野川」◆参加者 8名(紀北町・尾鷲市・熊野市・御浜町・新宮市)◆ガイド 山川治雄 氏 (熊野市在住、三重・紀南エコツーリズムガイド) 中村 稔 氏 (熊野市在住、三重・紀南エコツーリズムガイド)今回の参加者は初めて前鬼川を初めて訪れる人ばかりでした。道路から川に下り込んですぐに川を渡るのですが、数日前の雨で少し増水した川を歩き始めた参加者は、一向は水の冷たさに驚いたようです。この日は暑さも忘れて川の水の美しさや変化する川の景色を楽しみました。途中、一番水が美しく見え、滝の水が流れ込む渕では、思わず水の冷たさも忘れて泳ぐ人たちも見られました。ここの水温は10℃、気温は25℃。途中、この川の水量の半分以上といってもよいほど、湧き水が流れ出すところでは、水の中を歩いていても冷たさで足が痛く感じられ、水温8℃、気温21℃で、連日の猛暑を忘れさせてくれました。今回は前鬼の裏行場の三重の滝の一つ、千手滝(50m)へも立ち寄りました。垢離取場と呼ばれる場所で昼食を取った後は1時間かけて山道を歩き、峠越えをします。途中、前鬼に唯一残る宿坊 小仲坊で休憩を取り、出発地点まで戻り、無事にツアーを終えました。参加者の感想は「思った以上にすごいところだった」、「ガイド無しでは絶対来れないところ。来年も参加します!」「ここを案内しようと思った山川さんと中村さんはすごい!」など、大変感激していました。 紀南ツアーデザインセンター〒519−4323 熊野市木本町517−1TEL 0597−85−2001FAX 0597−89−3210 >>関連リンク