2月3日の夕方、紀伊長島町長島西の地区で「たいさま(鯛・鯖)売って〜」の声があちこちで聞こえた。おねだり上手な声や、恥ずかしそうな小さな声、大きく元気な声など、路地のあちこちから聞こえてくる。よく聞くと「たいさば」「たいさま」の両方があるようだ。 各家ではダンボールなどにいっぱいお菓子を用意しており、訪れる子どもたちに次々とお菓子を渡していく。それでも「売り切れ?」の家も出てくる。「たいさま売って〜」「はーい、どうぞ」「ありがとう」のやりとりの間に「ここ行った?」「あっちは?」の声も。同じ家でたくさんもらうのはダメのようで、子どもたちは「早く・たくさん」もらうために路地を急ぐ。 大人たちも大変だ。小さな子どもは手を引き、恥ずかしがる子を促し、同じ家に行かないようにルートも指示もする。特に地元出身のお母さんたちは「おばさん、○○子。覚えとる?」「あれ〜、大きなって〜、元気かい?」と、恥ずかしさと懐かしさが入り混じった様子で、何ともいえない暖かい光景だ。しかし長居はせず「またねー」と別れる。親は子どもを追い、おじさん・おばさんは新しく訪れる子どもにお菓子を渡すのだ。 お菓子がいっぱい入った大きな袋をさげる子どもと親たちで、町は細い路地の奥まで祭りのようなにぎやかさになる。子どもたちはあれから家で「どれから食べようか」と嬉しく悩める夜を過ごしたのだろう。 ※「たいさば」と「地震・津波」に関係が! 詳しくは、タイトルか下の「関連リンク」をクリックしてね。 紀北県民局(職員きまぐれコラム) きいながしまホームページ(紀伊長島の変わった節分行事)
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