宗教人類学者、植島啓司さん(61)と三重県出身の女優、萩美香さん(25)が対談する世界遺産セミナー「『熊野』ってなんだろう?」(県主催)が3月7日(土)夜、津市一身田上津部田の県総合文化センターでおこなわれました。 県内や大阪などから266人が来場。熊野残る古い自然信仰、岩座、いわくらや巨木の信仰を学びました。 来月「世界遺産・神々が眠る熊野を歩く」(仮題)を出版する植島さんは、伊勢路周辺について「奥熊野と呼ばれるこの地には古い信仰が多く残る。花の窟(いわや)神社(熊野市)などの岩の信仰は世界的な聖地、エルサレムの岩のドームの信仰に似ている」と説明しました。 来場者からは「花の窟と関連する神社で近くにある産田(うぶた)神社には熊野本宮大社の元宮という伝承があるが本当だろうか」という質問があり、植島さんは「熊野本宮の古い絵図には産田社が社殿の一つに描かれ、別格扱いになっている。証拠は残っていないが、産田神社と花の窟神社とのつながりがうかがえる」と話しました。
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対談する宗教人類学者、植島啓司さんと三重県出身の女優、萩美香さん |
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