穏やかに晴れ渡った2月2日(月)午前10時から、熊野市有馬町(国道42号沿い)にある世界遺産「花の窟」で春期例大祭がおこなわれました。 イザナミノミコトの御陵といわれる花の窟(高さ約45メートルの巨岩がご神体)の「お綱」をかけなおす「お綱かけ」の神事がおこなわれ、多くの参拝客が訪れ、古くから続く神秘的なおこないを見守り、そして参加しました。 「日本書紀」に「土俗(くにひと)、この神の魂を祭るには、花の時に花を以て祭る」とあり、その歴史の深さがうかがえます。 「お綱かけ」の神事は、長さ約160メートルの稲わらで編まれた大綱を引き上げ、片方を七里御浜海岸まで引き出し、境内の支柱に結びつける行事です。誰でも参加できるこの神事に今年も多くの人が参加しました。 神事は、午前10時に花火が上がると始まり、まず宮司、「お綱かけ」神事を花の窟の大岩の上に登っておこなう7人の「上り子」、巫女が鳥居から入場します。 そして7人の「上り子」のお祓いがおこなわれ、錘石やロープ、餅などを授かり裏手からご神体である岩山の上に上がり、錘石を重りにロープを下ろし、下に置いてある約160メートルの「お綱」に結び、引き上げます。 「お綱」が結ばれて固定されると、参拝客のみなさんで「お綱」を引き始めます。160メートルもある「お綱」は、国道42号を一時通個止めにして七里御浜の波打ち際まで引かれ、そして大きく山側に戻り、大きな電柱のような支柱に架けられます。 今回は、右に左に引っ張ったり戻したりと、なかなか上手く架かりませんでしたが、最後には上手く架かり、「お綱」は無事新しいものに架け替えられました。 その後神事が、巫女の舞の奉納等がおこなわれ、春の例大祭は無事終わりました。 昨年の10月2日架けられた「お綱」がまだ残っており、今は2本の「お綱」が架かった状態です。 熊野へお越しの際は、もっとも古い歴史をもつと言われる「日本最古の神社」花の窟へ、ぜひお立ち寄りください。 ◆関連リンク 2008年2月2日 「花の窟神社」春期例大祭 2007年2月2日 「花の窟神社」春期例大祭 2006年2月2日 「花の窟神社」春期例大祭
|
7人の「上り子」が、神事に必要な道具等を受け取ります。 |
|
|