東紀州エコツーリズム研究会はこの1月22日に日本初のFSC(森林管理協議会)認証を取得し、美しいヒノキの森として有名な海山町の速水林業(大田賀山林)で通算8回目となるエコツーリズムセミナーを開催した。 当日は研究会のメンバーだけでなく初めて参加された方(3名)を含む14名の参加という盛況ぶりで、FSCの森への関心の高さが反映されました。 内容はまず午前中、速水林業のセミナーハウスにて職員の川端康樹さんに日本の森林や尾鷲ヒノキの現状、FSC認証について簡単なレクチャーを受けたあと、引き続き川端さんがガイド役となって2時間弱かけて大田賀山林内のコースを歩くエコツアーを実施。 ガイドを受けてきちんと管理されたヒノキの森は、管理されていない荒れた森と異なり下草がきちんと生えて土壌の流失を防ぎ、所々に雑木も点在するなど植生も豊かでかつ明るい森になっていることがよく分かった。 また話の中で、きちんと管理すれば針葉樹の人工林の方が天然の広葉樹より植生が豊かであるとのことであった。 昼食後、NPO法人日本エコツーリズム協会の山田桂一郎さんを講師に、東紀州とよく似た条件である神津島を題材としたエコツアーの実例、同じ三重県鳥羽市の答志島でのエコツアーガイドの実例などについてのレクチャーと午前中のエコツアーで気付いたことなどについて参加者によるディスカッションが行われた。 レクチャーでは今回初めて参加される方にも理解いただけるように過去のセミナーでの復習も交えながらプロジェクターを使用して、エコツアーの実例をわかりやすく解説。エコツアーの普及のためには単にお客様にきていただけるよう外部へのプロモートするだけでなく地域の住民方々にも理解していただけるよう内部(インナー)へのプロモートも大事とのことなどの話があった。 またディスカッションでは午前中のエコツアーについて受講生が気付いたことをもとにエコツアーにおけるガイド方法についての実践的なテクニック、気付きにくい注意点などについて山田講師よりアドバイスが出されるなどして進められた。初めて参加された受講者からも活発な意見が出て和気あいあいとしたセミナーとなった。 帰りにはおみやげとしてFSCの森で育ったヒノキの赤身部材を用いて作られた「ひのき香」が受講生にプレゼントされ、ヒノキの森を満喫した一日でした。 次回は2月6日に紀伊長島町で行われます。 ※FSC認証を受けた豊かなヒノキの森「大田賀山林」を散策してみませんか。どなたでも散策することができます。事前に速水林業事務所(Tel: 0597-32-0001 Fax: 0597-32-1012 E-mail: [email protected])までお問い合わせ願います。また希望があれば職員の方がガイドもされるとのことです(要問い合わせ)。 今後、「みやまで遊食」を実施している海山物産(株)でも大田賀山林で各種イベントを行う予定です。
>>関連リンク
動画のURL:http://kumadoco.net/movie/detail.cgi?no=60
|
東紀州まちかど博物館になっている「山と尾鷲ひのき博物館」を見学 |
|
|