6月7日(土)夕方より海山区の船津地区・上里地区の伝統行事「田の虫おくり」が行なわれました。 作物を食い荒らす夏の虫が出てくるようになった頃、夕暮れ時に松明(たいまつ)を持って田畑の周囲を歩き、明かりにつられて飛んできた虫をその炎で焼き払うというものでかつてはどの農村でも行なわれていましたが、時代とともに徐々に消えてしまいました。 この船津・上里地区でも一時、途切れたのですがPTAや子ども会が中心となって復活させ、最近では夏の訪れを告げる恒例の行事となりました。 レポーターは船津地区の虫送りに参加させていただきました。 夕方18時頃、船津小学校に子どもたちと保護者、地区住民の方々が集まり地区の役員たちが用意した竹製の松明を手に19時頃に出発しました。 役員の方が鳴らすホラ貝や鐘の音に合わせて「田の虫送りじゃ〜」「田の虫出てけ〜」と言いながら田んぼのあぜ道や街中を歩きます。 夕暮れのまだ薄明るい時間に出発したのですが、30分ぐらいするとすっかり日は暮れて、街灯もないあぜ道は真っ暗です。 暗闇に揺らめく炎の列はとても幻想的でした。レストラン「トムソーヤ」付近の中里の田んぼでにさしかかると上里小学校から来た一団とで合流して炎の列はいっそう大きなものとなり虫供養に向かいます。 合流した一行は田んぼから警察の協力で交通規制をされた国道42号線を横切り、往古橋下の広場(私有地)に向かいます。 広場に設けられた井桁に組まれた薪の中に全員が松明をくべると修禅寺住職が焼き払われた虫たちを供養するためにお経を唱えます。 炎に包まれた松明の竹が「パチッ」「バチッ」という音とともに大きな炎が舞い上がり追い払った虫の供養を行い、今年の豊作を祈りました。 供養が終わると子どもたちにお菓子が配られ無事、行事が終わりました。 ■船津地区のルート(推測)
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動画のURL:http://kumadoco.net/movie/detail.cgi?no=265
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船津小学校に地区の子どもたちが集まります(18時頃) |
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警察の協力を得て国道42号線を横切り虫供養の会場へ向かいます |
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井桁にくべた松明の炎にお坊さんがお経を唱え虫の供養をします |
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