尾鷲市矢浜地区に200年ほど前から続く奇習「山の神行事」がこの2月7日(金)に行われます。 これは矢浜桂山(現 矢浜岡崎町周辺)にある大山祇命(おおやまつみのみこと)を祀る篝堂(かがりどう)で山仕事の安全と豊作を祈願するもので毎年同日に行われます。 当日は早朝から地区の皆さんが祷屋(祭りの当番)の家に集まり、「お道具」と呼ばれる木を削って作られた男性のシンボル、カマ、ナタなどの農具を作ります。 そして11時頃に山中にある篝堂【地図】に移動し、「お道具」を備えて後、ほこら前で祷屋の2人が懐からオコゼをのぞかせて、氏子らと一斉に「わっはっは〜」と大声で笑いとばします。 この風習は昔、山の幸、海の幸を集める山と海の神の争いがありました。同数引き分けになろうとしたところで、オコゼが現れて山の神が負けてしまいました。負けた山の神(女性)をなぐさめるため「オコゼは魚ではありません」とこの時期に村人たちは醜い本物のオコゼを見せて笑い飛ばすようになったと言われています。 なお行事の際は篝堂内は故事により女人禁制となっておりますのでご注意ください(鳥居より海側から行事をご覧いただくことはできます)。
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