馬越公園に着いたころにポツリポツリと雨が降り出してきました。尾鷲市街には真っ黒な低い雲が垂れ込めています。持ってきた折りたたみ傘をリュックから出して、コンクリート道、アスファルト道の急坂を下って市街へ向かいます。
峠から下っている途中で電池が切れておとなしくなった娘は、最後には退屈して寝ていってしまいました。バタバタ動かなくて抱っこも楽になったところで、石畳より安心して歩ける舗装路を駆け下ります。墓地へ入る辺りから傘を広げ、そこを過ぎて道が平坦になったところで、もういいだろうと言わんばかりに尾鷲らしい大粒の雨。ずぶ濡れになる前に歩き終わることができました。
天気を見ながらの慌しい馬越峠越え、梅雨の峠道もまた良いものです。とは言え、娘を抱っこしている分だけ神経を使いながら歩いていると、何かの修行をしているような気分でした。 |