古道センターへの行きも帰りも、お茶摘みしている人や、軒先にお茶が干されている風景に何度か出会いました。売り物にするわけでもなく自分の家で飲むだけの量ですが、私が手伝ったおばあさんと同じように、その家の味を今年も味わうための重要な年中行事。かつての巡礼者がこの地域の茶屋や旅籠で飲んだのは、こうやって摘まれたお茶だったのかもしれません。そして、今回手伝った家のように、お茶摘みする人がいなくなっていくことは、この地域に残されてきた食文化が失われていくことにつながります。
お手伝いのご褒美に、できあがったお茶を少し頂けることになっています。余所者の私にはまだまだ「ちょっと変わった味のお茶」ですが、届くのが今から楽しみです。 |